愛知県古民家の特徴について(12)

愛知県下に分布する古民家の形式について(12)

水屋構えが分布する範囲は、牧田川・揖斐川・長良川・木曽川の合流する河口地域の農村に集中していた。
愛知県側は弥富町・立田村・八開村・祖父江町などの木曽川の東側に建てられて、岐阜県では、揖斐川・長良川・木曽川の合流する地域一帯に分布していた。
また、尾張の中心を流れる庄内川の河口地域にも、水屋構えに似た構えが設けられ、庄内川下流域の形式は、平地屋敷で洪水どきに食糧や貴重品仏壇などを天井裏に収納できるように、天井裏に滑車を設けて開口部が用意されていた。
さらに静岡県の大井川下流域にも三角屋敷と称して、耕地より屋敷を高くして、周りに竹や木を植えて崩れるのを防ぎ、流れに向って鋭角に石垣の堤を築き、水を防ぐ工夫がされている屋敷が現存している。

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