愛知県古民家の特徴について(14)

愛知県下に分布する古民家の形式について(14)
鳥居建形式は広い分布範囲と多くの名称を集約したもので、それが言い違構で竪穴住居に起源するものと考えられる。
土座式の場合は、「にわ」と「居室」部分に二分され、その区切りの部分に丸太や、藁を丸めて俵を作り、居室の床に敷いた籾や筵がずれ落ちないようにしていた。
この籾や筵等は床面に空気の層を生じて、夏は涼しく、冬は暖かく調節する効果をもっている。
加えて屋根の草葺および土壁・茅壁等によって、身近にあるものを利用して外気の寒暖を蔽断した。
しかし採光を得るには不都合で、軒の低いことと柱間装置の袖壁付引込戸のため、暗い屋内であったことが解る。
寝室としての仕切り等には、衝立や屏風等が用いられていた。
炉や釜場は土間(にわ)に設けられて居室はなかった。

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