愛知県古民家の特徴について(27)

石垣を積んだ造成には、2つの形がある。水屋の床下に小舟が出入りできる船人が設けられ、水屋の床板を取って荷物や人の出入ができる構えがある。もう1つは石垣の外側
に登り口を設けて出入りのできる構えである。船入場を設けた構えは、各輪中で限られた格式のある農家に採用されていた。石垣の外側に登り口を設けた水屋構えは、通常にみられる一般の構えに少なくなかった。これらは江戸末以来の開拓・治水工事が一層に進展して、愛知県側では小河川や水路が整備され、加えて河川の上流にダム建設も手伝って、現在は輪中の様子や言葉を聞くことも少なくなった。

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